中国の社会主義市場経済
一党独裁政権の社会主義国家である中華人民共和国だが、社会主義市場経済という経済体制だ。
これは、社会主義でありながら資本主義的な要素を取り入れた混合経済的な政策である。
ベトナム社会主義共和国も似た体制をとっており、新たな社会主義体制が浸透してきている。
中国の社会主義体制
中国の社会主義は従来のものとは違い、市場原理主義的な要素が強い。
1990年代後半に大規模な民営化が行われ、小規模な国営企業のほとんどは株式会社化された。
アリババやファーウェイは民間企業である。
現在は民間企業と国有企業が混在しており、国をどんどん成長させている。
社会主義市場経済の問題点
それは矛盾である。
中国やベトナムでは、地方との貧富の格差がどんどん広がっている。
日本人にとって当たり前の国民健康保険は、中国では存在せず、都市部の会社員は保険の加入が義務だが、非就労者・農村住民は任意加入だ。
日本では3割負担の治療費がほとんどの中国人にとっては10割負担なのである。
中国人にとって国民健康保険や年金制度がある日本は中国より社会主義的であると感じられている。
そして、人口が多い中国で医療福祉に力を入れることは他の価格を上げることにつながるため、進められていない。
中国では主要な企業は国有であり、民間企業を国有化しようとする動きもあり、国有企業を成長させる方針である。
成長を続ける中国であるが、市場経済に参加している一党独裁政権の政策が自国や他国にどう影響を与えるのだろうか。