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元潜水艦乗員から聞く裏話


今回、元潜水艦乗員の方に話を伺い、潜水艦の実態について聞くことができた。

潜水艦とは

海上自衛隊が所有する領海内の警戒監視のための潜航可能な艦。
任務によっては海外に行くこともあり、行動範囲は基本的に公開されていない。

潜水艦の実態

潜水艦の情報はほとんどが極秘であり、話すことで処罰の対象となる。そのため、元潜水艦乗員の方に話せる範囲内で答えてもらった。

Q:潜水艦の行動を教えてください。

A:警戒監視ですね。領海に他国の船が来てないかとか監視してます。どこの国の船が来ているのか、とかそういうことは聞かないでください(笑)


Q:どれくらい潜れるんですか?

A:それは言えません。それと、どれくらいの期間行動するのかも言えません。


Q:どこで寝ているんですか?

A:3段ベッドの居住区が何室かあります。
実習員とか実習員上がりの海士はほぼ魚雷の隣です。
冷んやりしてて良いですよ(笑)

まあ、最新の潜水艦になればなるほど居住スペースが狭くなっていきますからね。
武器メインで人は二の次なんです。

Q:潜っている間何してるんですか?

A:当直制で回していて、非番の時は本を読んだり筋トレしたり寝たり。皆さん色々暇つぶしの方法を考えていますね。
ちなみに、携帯は艦内持ち込み禁止なので格納してます。持込めても圏外なので音楽聴くくらいしかできません(笑)

それと勉強もします。
海技試験の勉強とか各パートの勉強だとか、あと新しく入った若い子は艦内資格を取るための勉強を。艦内資格を取って、やっと潜水艦乗りとして認められるんですよ。入ってすぐは一生懸命勉強してます(笑)
どこの会社でも一緒ですね。



Q:潜水艦の良いところ悪いところ教えてください。

A:良いところは給料が水上艦と比べて高いところです。
あと船乗りに共通していると思うんですが、寄港地で遊べるのも嬉しいです。
それとご飯が美味しい。あ、ちなみに金曜日はカレーです(笑)
まあ出航中の楽しみが食事くらいしかないからかもしれませんね。

悪いところは太陽が見れないこと、嫌いな上司と毎日顔を合わせなきゃいけないことです。
精神的に疲れることがあります。逃げ場もないので。

Q:ホームシックになったりしませんか?

A:私はなります。最初の3日間が辛いんですが、あとは慣れますね。帰港する日が近づいてくると皆さんテンションが若干高いです。
若い子はかなり辛いんじゃないですかね。上司と一つ屋根の下で生活するわけですからストレスはたまりますし、出航中は艦内資格の勉強しろしろ言われますから。

今は潜水艦乗りが足りていないんです。
だから昔は適性がある人が多かったんですが、準適性の人たちも簡単に入れるようになったので、私の印象ですが協調性のない人が増えた気がします。
艦によってはパワハラっぽいこともあってますし、自殺とか逃げ出す人も他の会社に比べたら多いんじゃないですかね。
合わなくて入ってすぐやめる人もたくさんいます。


Q:なぜ辞めたんですか?

A:一身上の都合です。


Q:最後に、女性自衛官が潜水艦に乗るそうですがどうお考えですか?

A:確実に問題は起きますね。男だけの職場に急に女性が入ってきたらセクハラは必ず起こります。
下ネタなんか潜水艦乗りの文化ですから(笑)
性行為だってするかもしれませんし、もし女性専用の場所を作るってなったとてたかが知れてます。

それと女性も耐えれるのかどうか。実際、試験的に乗せているんですが、もう乗りたくないって声も耳にします。

潜水艦ですが、人が足りてないのにそんなに増隻して大丈夫なの?って思います。他艦への臨時勤務に休暇を潰される人もいますから。

独特な職場環境

海外から高い評価を受ける日本の潜水艦だが、乗組員への配慮が今後の課題ではないだろうか。