GMOが与える影響
近年の技術は目まぐるしく発展を続け、スマートフォンのウェブサービスは現代の新たなビジネスとして世界に貢献している。
生物でも同じく、遺伝子配列を変えることや遺伝子を組み合わせることによって新たな種を誕生させ、技術を進歩させている。
だが、生物を人工的に人にとって都合の良いものに変えるのは危険だという指摘もある。
遺伝子組み換え作物(GMO)
遺伝子組み換えは、日本や海外で流通しているものとして挙げるならば作物である。
遺伝子組み換え作物は国により制限があり、ヨーロッパでは基本的に禁止、アメリカでは食品に表示義務がないため知らずのうちに口にしている。
日本はどうだろう。
食品の原材料を確認する人ならば「遺伝子組み換えでない」という表示を見たことがあるのではないだろうか。
これは遺伝子組み換えのものを使用していても、原材料の重量に占める割合が上位3番目以内にしか表示義務がなく、含まれる量が5%未満であれよいという法律上の非遺伝子組み換え表示だ。
実際は、原材料を見たところで遺伝子組み換えが使われているかどうかは確認することができない。
そして2023年4月には遺伝子組み換えでないという表示がなくなるかもしれない。これは、遺伝子組み換えの流通を意味する。
非遺伝子組み換えのものはコストアップせざるを得なくなり価格は高騰するだろう。
家畜飼料
そして、遺伝子組み換え作物が一番使用されているのが家畜飼料である。
そのため多くの肉を食べるアメリカ人は遺伝子組み換え飼料を間接的に食べている。
日本でも飼料として遺伝子組み換え作物を多く輸入していることから、アメリカ人よりも摂取量は少ないながら知らずのうちに食べていることになる。
残念ながら、遺伝子組み換え食品は食卓にすでに並んでいるのだ。
企業による価格競争
遺伝子組み換え作物がもたらす影響は、安全性、環境破壊だけではない。
2018年に種子法が廃止されたのは記憶に新しいのではないだろうか。
種子法廃止によって、種子に関連するビジネスを民間企業が日本で広く行なえるようになったことを意味する。
民間企業の参入によって懸念されることは、価格競争が起こることによる種子の質の低下、特定の企業に独占される恐れがあるということだ。
もし、特定の企業に独占されてしまうとどうなる恐れがあるのか。
質の低い作物ばかりが出回ること。
価格競争がなくなり値段が上がるということ。
独占されることがない場合にもこれらが起こる可能性は十分あり、これから水面下で少しずつ変わっていくのかもしれない。