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イスラム教徒とハラール認証


現在、世界にイスラム教徒(ムスリム)は18億人以上存在する。
パキスタンバングラディッシュ、インドなどに多く、中でもインドネシアムスリムの人口は世界最大だ。人口2億5000万人の内、約9割がムスリムだ。

ヨーロッパに4000万人、中国に2000万人、日本には10万から20万人いるといわれている。


日本人にとってイスラム教とは、世間を騒がせたテロリスト(IS)の印象強いだろうが、それはごく一部の人間である。それを踏まえ、イスラム教徒について理解を深めていただきたい。

イスラム教とは

イスラム教とは、アラビアのメッカ、現在のサウジアラビア預言者ムハンマドが創唱した宗教。

ユダヤ教キリスト教と同じ一神教で、偶像崇拝を禁止し、コーランを唯一の聖典としている。

信仰は六信といわれる、唯一の神アッラー、天使、コーランの啓典、預言者、終末と来世、天命を信じることが信仰内容である。

五行という基本的義務があり、信仰告白、メッカの方角に向かって行なわれる礼拝、税金にあたる喜捨、断食、メッカへの巡礼がそれにあたる。

イスラム教徒の食事制限

イスラム教では豚肉やアルコールが禁止されているのは有名であるが、調理法などにおいても厳格なルールが存在する。

豚から抽出したエキスが含まれる調味料や出汁の入ったスープ、豚を調理した道具を使って調理された食材、豚を運んだトラックや豚を入れた冷蔵庫で保管された食材、豚が配合されている餌を食べた家畜など豚が関与したものは禁止されている。

なお、豚由来のタンパク質や酵素を使われている医薬品や化粧品も使用することができない。
豚は不浄とされているため、一切体内に入れることができないのである。

血液についても避けるべきであるとされているため、血抜き処理などを注意しなければならない。もちろん生き血を飲むことはできない。

輸血はさまざまな議論があったが、現在は認められている。しかし、非ムスリムの血液は好ましくないとされる。

アルコール類

アルコールは一切禁止であり、それが含まれる調味料も摂取することができない。
醤油やみりんなど微量にアルコールが含まれているものも厳格なムスリムにとっては禁止されている。

ヒジャブについて

女性がヒジャブを被っているのは漠然と知られていると思うが、国によってさまざまなルールがある。

インドネシアでは、各家庭や個人によって着ける時、着けない時があり基本的なルールとして外に出る時は着ける、異性の前で髪を見せないなどがある。

詳細については不明だが、付き合っている男性がおらず、"準備"ができていないとヒジャブを着けないとしているムスリムもいる。




ハラール認証

ムスリムにおいて食事は大事であり、海外でムスリムにとって適切な処理をされた食事があることは重要だ。

ハラール認証とは、イスラム教のルールに基づいた処理等を行なった食品につけられるマークである。

日本でも少しずつ広まってきているが、ハラールフードとして認められている飲食店は少ない。


今後さらに増えるであろうイスラム教徒を理解することは、将来の日本にとって重要な課題だろう。